バックヴィンテージのすすめ——私のセラーから、あなたの食卓へ

グラスに注いだ瞬間、深みのある赤い輝きが目に飛び込んできました。一口含むと、熟成した果実のやわらかな甘みとともに、長い時間が育てた複雑な香りが口いっぱいに広がります——これが、バックヴィンテージの醍醐味です。

目次

バックヴィンテージとは

バックヴィンテージとは、今年や昨年収穫されたブドウで造られた「現行ヴィンテージ」ではなく、数年から十数年以上前のワインのことです。ワインは適切な環境で時間をかけることで、造られたばかりの頃とはまったく異なる表情を見せてくれます。

荒々しかったタンニンが丸みを帯び、単純だった果実の香りが複雑に変化し、色合いも徐々に透明感のあるガーネットへと移ろいでいく。その変化のプロセスそのものが、ワインを愛するひとつの理由だと私は思っています。

そして何より、バックヴィンテージには「その年に思いを馳せながら飲む」という楽しみがあります。「2015年、あの頃は何をしていたかな」——グラスを片手に記憶の扉をそっと開く時間は、ほかのどんな飲み物にもない贅沢です。

私のセラーから

Cave de Uで今回ご紹介するバックヴィンテージは、もともと私個人のコレクションとして長年大切に保管してきたものです。温度と湿度を管理したセラーで静かに眠らせていたワインたちは、私にとって特別な存在でした。

しかし、ワインは飲まれてこそ生きるものだとも思っています。美味しい食事と素敵な人と過ごす食卓で、その価値が初めて完成する。だとすれば、私だけが知っているのはもったいない。

そんな気持ちから、コレクションの一部をみなさまにお届けすることにしました。本数はそれぞれわずかで、追加仕入れもできない希少な在庫です。どうぞ、この機会をお見逃しなく。

Cave de Uのバックヴィンテージが揃うワイナリー

今回ご紹介するのは、いずれも私が長年信頼してきたニュージーランドを代表する生産者たちです。

フェルトンロード(セントラルオタゴ)
創業以来、すべてのヴィンテージをセラーで丁寧に保管し続けるフェルトンロード。バイオダイナミック農法と無濾過・無清澄の造りによって生まれるワインは、10年以上の熟成でさらに輝きを増します。ワインスペクテイターをはじめ世界の評論家から繰り返し最高評価を受け続ける、NZピノ・ノワールの頂点といえる生産者です。

アタ・ランギ(マーティンボロー)
1989年設立。有機農業にいち早く転換し、土地の個性を最大限に引き出すことを信条とするアタ・ランギ。そのピノ・ノワールは、20年以上にわたって飲み続けられる長命さで知られています。バックヴィンテージとの相性が抜群の、マーティンボロー最高峰の生産者です。

ノイドルフ(ネルソン)
ムーテリー・ヒルズの粘土質土壌が育む凝縮感と、ティム・フィン氏の緻密な醸造技術が生み出すシャルドネとピノ・ノワール。特にシャルドネは「15年がスイートスポット」と語られるほど、長期熟成で本領を発揮するワイナリーです。

ペガサスベイ(カンタベリー)
カンタベリーのワイパラ・バレーに位置するニュージーランドを代表するファミリーワイナリー。ピノ・ノワール、リースリング、シャルドネなど多様な品種を手がけ、豊かな果実味と緻密な構造が長期熟成で真価を発揮します。世界的なワイン評論家から繰り返し高い評価を受けており、バックヴィンテージとして飲むことでその複雑な魅力が一層際立ちます。

ボールドヒルズ(セントラルオタゴ)
バノックバーンの古木から生まれる、凝縮感と繊細さを併せ持つピノ・ノワール。少量生産のブティックワイナリーで、Cave de Uが最も長く付き合い続けてきた生産者のひとつです。

グラスを傾ける瞬間

バックヴィンテージを開けるとき、いつも少し緊張します。長い時間をかけて熟成してきたワインが、グラスの中でどんな表情を見せてくれるのか——その瞬間の高揚感は、何度経験しても色褪せません。

誕生年のヴィンテージを探している方に、思い出の年を探している方に、大切な記念日を祝いたい方に——バックヴィンテージは、ただの飲み物を超えた「時間の贈り物」になると思っています。

ニュージーランドワインのバックヴィンテージは、まだそこまで古いものは残念ながら存在しませんが、それでも10年以上のエージングを経たワインは、やはり現行ヴィンテージとは違う趣を表現してくれます。

ご縁のある方の元へ、これらのワインが届くことを楽しみにしています。

Cave de Uのバックヴィンテージを見る

現在販売中のバックヴィンテージは、以下のページからご覧いただけます。いずれも在庫は1〜2本の希少なワインです。

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