9年間ありがとう、これからも——感性を開くワイン会、10年目の始まり

先日、「感性を開くワイン会」を開催いたしました。

5種類のニュージーランドワインと、それぞれに合わせた手作りの料理を楽しんでいただく——そんなシンプルなコンセプトのこの会が、今回また新しい節目を迎えました。ご参加いただいた皆さまへの感謝の気持ちと、会のレポートをお届けします。


目次

9年間、そして10年目へ

この「感性を開くワイン会」がスタートしたのは、2017年6月のことです。ちょうど今月で丸9年が経ちました。来月からは、いよいよ10年目に入ります。

9年前、当時まだニュージーランドワインを扱い始めたばかりの私が、「一緒に飲みながらワインのことを知ってほしい」という気持ちで小さく始めた会でした。当初はうまくいくかどうか、正直なところ全くわかりませんでした。しかし回を重ねるごとに少しずつ仲間が増え、いつの間にか9年という時間が経っていました。

これまで参加してくださった方々には、本当に感謝しています。「続けてきてよかった」と、会を終えるたびに感じます。10年目の始まりにふさわしい夜を過ごすことができたことも、ひとえに皆さまのおかげです。


①インヴィーヴォ ソーヴィニヨン・ブラン

1本目は、今回の会のテーマでもある「原点回帰」として、インヴィーヴォのソーヴィニヨン・ブランをお出ししました。

実はこのワイン、私がニュージーランドワインにハマるきっかけになった1本です。今から約10年前、当時のビジネスパートナーの男性から「ニュージーランドのワインは美味しいよ」と勧められたとき、正直なところ半信半疑でした。フランスのボルドーにまで行ってワインを飲んでいた自分にとって、「フランスワインほどにに美味しいわけがない」と思いながら口にしたのです。

ところが、グラスを傾けた瞬間——フレッシュで爽やか、そして優しくて豊かな味わいに、本当に衝撃を受けました。「これがニュージーランドワインなのか」と思った瞬間のことを、今でも鮮明に覚えています。あの日がなければ、何度も現地を訪れることも、Cave de Uを始めることも、この会が9年間続くこともなかったかもしれません。そういう意味で、この1本は私にとって特別なワインです。

ペアリングには、ヒラマサの洋風カルパッチョシラスとレモンのブルスケッタをご用意しました。魚介の繊細な旨みとソーヴィニヨン・ブランの爽やかな酸味と柑橘香は、王道のマリアージュ。改めて試してみると、やはり素晴らしい組み合わせでした。


②フイア ゲヴュルツトラミネール

2本目は、フイアのゲヴュルツトラミネールです。

このワインにも、思い出があります。まだ日本に入荷される前、私がニュージーランドを渡航した際に現地のレストランでリコメンドされて出会い、「こんなに美味しいワインがあるのか」と感激した1本です。近年になって日本にも入荷されることとなり、Cave de Uでも取り扱いを始めました。

フイアは、ニュージーランドのオーガニックワインを代表するワイナリーのひとつです。一切の人工添加物を使用せず、野生酵母のみで醸造し、その土地のブドウの個性をそのまま瓶に閉じ込めた自然な味わいが特徴です。ゲヴュルツトラミネールというと、ライチや薔薇のような華やかな香りとピリッとした黒コショウを思い浮かべる方が多いかと思いますが、フイアのそれはより凝縮感があり、自然由来のエネルギーのようなものをグラスから感じます。

ペアリングには半熟卵とクレソン、ルッコラ、水菜のアンチョビサラダを合わせました。クレソンやルッコラが持つ葉野菜特有の苦味と、ゲヴュルツの華やかな香りが交わると、互いの個性を引き立て合うような味わいになります。アンチョビの塩気も加わり、飽きのこない一皿になりました。


③パリサー・エステート マーティンボロー シャルドネ

3本目は、パリサー・エステートのマーティンボロー・シャルドネです。

パリサー・エステートはマーティンボローにある有名なワイナリーのひとつで、私も2024年に現地を訪問しています。マーティンボローといえばピノ・ノワールの名産地として知られていますが、実はシャルドネも非常に美しいワインを造っています。このシャルドネは一言で言うと、「とてもきれいなシャルドネ」です。きめ細やかで複雑なレイヤーがありながら、しっかりとした酸が全体を整えていて、エレガントでバランスのとれた一本です。

ペアリングにはズッキーニとサバのパン粉焼きを合わせました。ズッキーニボートにほぐしたサバのフレークとチーズ、パン粉を混ぜてオーブンで焼き上げたもので、ほんのりとした酸味とチーズの香ばしさが特徴です。シャルドネが持つ酵母由来のトースト香と、焼き上げた料理の香ばしさが非常によくマッチして、参加された方々にも好評でした。


④ボールド・ヒルズ ロゼ

4本目は、ボールド・ヒルズのロゼです。

Cave de Uでも長くお付き合いを続けているボールド・ヒルズからのロゼ。「Friends and Lovers」という名のこのロゼは、ピノ・ノワール100%で造られた非常にリッチな一本です。

日本ではロゼワインはまだあまり多く飲まれていませんが、このワインを飲むたびに「もっと多くの方にロゼを知ってほしい」と思います。ピノ・ノワール由来のふくよかで豊かな味わいと、ベリーのようなチャーミングな香りがありながら、飲み口はすっきりとしていて重くない。最初の一杯から最後の一杯まで、どんな料理にも自然に寄り添える懐の深さがあります。

きりっと冷やすと、より旨味を感じられます。

ペアリングにはローストポークの赤ワインと山椒のソースを合わせました。肉汁も一緒に合わせた赤ワインソースに山椒を利かせることで、ジューシーで濃厚ながらもキリッと味が引き締まります。この山椒のピリッとした刺激がポークと溶け合い、ロゼの果実感と見事に響き合う——素晴らしいペアリングになりました。


⑤シャーウッド・エステート ピノ・ノワール

最後の5本目は、シャーウッド・エステートのピノ・ノワールです。

シャーウッド・エステートはニュージーランド・マールボロの中でも歴史のある老舗ワイナリーです。ニュージーランドにおけるオーガニック、バイオダイナミック、ヴィーガンワインのパイオニア的存在であり、サステナブルプログラムにも積極的に参加しています。有機栽培はもちろん、資源の再利用、生態系の維持など、広範な環境への配慮の中でワインが造られています。

このピノ・ノワールは、プラムやベリー、イチゴのようなフローラルな香りが花のブーケのように広がる、チャーミングな一本です。オークで丁寧に熟成させたことによるなめらかなタンニンも楽しめ、果実の甘みと優しい骨格のバランスが絶妙です。そしてこれだけの完成度でありながらコストパフォーマンスが高いことも、Cave de Uが自信を持ってお勧めできる理由のひとつです。

締めの料理には黒舞茸・タケノコ・ゴボウ・鶏の炊き込みご飯を特製だしのお茶漬けに仕立てた一品をご用意しました。ゴボウと黒舞茸の土の香り、キノコのだし、鶏の旨みが凝縮したお茶漬けは、ピノ・ノワールの優しいタンニンとベリーの香りと不思議なほどよく合います。和食の繊細な旨みとニュージーランドのピノ・ノワールの親和性を、改めて実感した一皿でした。


ワインを先に選んで、料理を作る

毎回この会では、ワインを先に決めてから料理を考えます。「このワインには何が合うだろう」「どんな食材と組み合わせたら面白いだろう」と考えながら献立を組み立てていく過程は、正直なところとても楽しい時間です。

今回の5種類のペアリングも、参加された方々に大変ご好評をいただきました。「おいしい」と言っていただける瞬間は、毎回どれだけ嬉しいものか——9年間この会を続けてこられたのは、その瞬間があったからだと思っています。

10年目も、引き続きこの会を大切に続けていきます。「感性を開くワイン会」は毎月開催しており、詳細はメルマガやLINEにてご案内しています。まだご登録されていない方は、ぜひこの機会にご登録いただけると嬉しいです。皆さまとまた同じ食卓を囲めることを、楽しみにしています。

 



今回ご紹介した5本のワインを購入する

Cave de Uのオンラインショップから購入いただけます。

INVIVO

インヴィーヴォ マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン 2025

マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン 2025

¥2,640(税込)

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HUIA

フイア ゲヴュルツトラミネール 2022

ゲヴュルツトラミネール 2022

¥3,500(税込)

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PALLISER ESTATE

パリサー・エステート マーティンボロー シャルドネ 2023

マーティンボロー シャルドネ 2023

¥4,950(税込)

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BALD HILLS

ボールドヒルズ シングル・ヴィンヤード ロゼ Friends and Lovers 2023

Friends and Lovers ロゼ 2023

¥4,950(税込)

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SHERWOOD ESTATE

シャーウッド・エステート ストラタム ピノ・ノワール 2024

ストラタム ピノ・ノワール 2024

¥2,800(税込)

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