「夕日の中で草原を眺めながら飲んでいるような」
先日のCave de Uの「感性を開くワイン会」でノイドルフのアルバリーニョをご紹介したとき、ある参加者の方がそう表現してくださいました。思わず「そうなんです、まさにそういう感じなんです」と声が出てしまいました。
アルバリーニョ——スペインのガリシア地方が原産の白ブドウ品種です。日本ではまだ耳馴染みのない方も多いかもしれませんが、一度その味わいを知ると、夏の夕暮れどきに思い浮かぶワインになります。
アルバリーニョとは
アルバリーニョ(Albariño)は、スペインのガリシア地方——大西洋に面した北西部——を原産とする白ブドウ品種です。ポルトガルでは「アルヴァリーニョ(Alvarinho)」と呼ばれ、ヴィーニョ・ヴェルデの高級品種としても知られています。
この品種の特徴は3つです。
高い酸味:大西洋の海風と冷涼な気候が育む、鮮烈な酸。食欲を刺激し、食事との相性を高めます。
豊かな果実味:桃、アプリコット、グレープフルーツ、白い花——これらが複雑に絡み合う、華やかなアロマが特徴です。
塩気のようなミネラル感:海に近い産地から来る塩味のようなミネラルが、後味に長く残ります。「潮風を感じる白ワイン」とよく表現されます。
果実感がありながらも軽やかで、食事の邪魔をしない——そのバランスの良さが、世界中で人気を集めている理由です。
NZにおけるアルバリーニョ
ニュージーランドでは、アルバリーニョの栽培はまだ始まったばかりです。ソーヴィニヨン・ブランやピノ・ノワールと比べると生産量は極めて少なく、Cave de Uでお取り扱いしている生産者も現時点ではノイドルフのみです。
ノイドルフがアルバリーニョを栽培しているのは、ネルソンのムーテリーにある「ロージーズ・ブロック」——最も標高が高い区画です。まろやかで落ち着いた味わいの中に、何層にも重なるテクスチャーとレイヤーがあります。
また、一般的なアルバリーニョよりも酸が強くなく、程よいミネラル感で、柑橘系と白い花、蜂蜜のような味覚を感じることができますので、より広くお料理とペアリングできそうだと感じました。
先日のCave de Uワイン会でご提供した際、「長く続く余韻に浸ると、本当に幸せ感が溢れてくる」「初めて飲んだのに、なぜかなつかしい感じがする」といったご感想をいただきました。初めて出会う品種なのに、どこか親しみやすい——それがアルバリーニョの不思議な魅力です。
ノイドルフのアルバリーニョへのこだわり
ノイドルフがアルバリーニョをロージーズ・ブロックで栽培している理由には、土壌との親和性があります。
ムーテリーの土壌は、氷河時代に形成された粘土質と砂利が混在した独特の地層です。水はけが良く、根が深く伸びやすい——この環境がアルバリーニョの特性を引き出します。ロージー・フィン氏は「ロージーズ・ブロックの高い標高が、アルバリーニョに理想的な昼夜の寒暖差をもたらしている」と語っています。

先日の「完成を開くワイン会」で、私はノイドルフのアルバリーニョを、真鯛のマスタードクリームソースのポワレと合わせてみました。マスタードクリームのほどよい辛みと香り、真鯛の上品な旨味——これらがアルバリーニョの酸と果実感とからみ合い、口の中でひとつのハーモニーになりました。「ペアリングってこういうことか」と改めて実感した一皿です。

合わせてみたい料理
アルバリーニョの高い酸とミネラル感は、シーフードとの相性が抜群です。
シーフードを出すレストランなら、必ず1本は置いておくべきだといわれるほどに重宝される品種です。
シーフード全般との組み合わせはまず外れません。生牡蠣、ムール貝の白ワイン蒸し、白身魚のポワレ、ホタテのソテー——いずれもアルバリーニョの酸と塩気のようなミネラル感が旨味を引き立てます。原産地のスペイン・ガリシアが大西洋に面した漁業の盛んな地域であることは、決して偶然ではないでしょう。
スペイン料理との相性も当然ながら抜群です。冷製スープのガスパチョ、にんにくとオリーブオイルで仕上げるアヒージョ、魚介と米が融合するパエリア——アルバリーニョはスペイン料理の定番ペアリングワインです。スペイン料理のレストランを訪れた際にはぜひ注文してみてください。
和食との相性も優秀です。白身魚(鯛、平目、スズキ)の刺身は特によく合います。カラッと揚がった天ぷら(えび・いか・白身魚)にも、アルバリーニョの酸が油をすっきりと切ってくれます。出汁を使った茶碗蒸しとの組み合わせも、やさしい旨味同士が共鳴する上品なペアリングです。

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Cave de Uで取り扱い中のノイドルフ全ラインナップ。
— ALBARINO —
— CHARDONNAY —
— PINOT NOIR —
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